…No.596614+▽博士号取り消し 「倫理上不適切なデータ使用が確認され、著者側は撤回に同意、全ての調査に従った。本文中の数字も間違っている」。英専門誌「ジャーナル・オブ・レディオロジカル・プロテクション」は7月末、ホームページ上で2本の論文の撤回を発表した。 論文はいずれも福島県立医大健康増進センター宮崎真(みやざき・まこと)副センター長と早野龍五(はやの・りゅうご)東大名誉教授の共著によるもの。1本目は、測定された空間放射線量から政府の換算式を使って推計した被ばく線量に比べ、実際の個人線量は低かったとする内容で、2016年に掲載された。17年には、伊達市の一部地域に70年間住み続けた場合の累積線量は20ミリシーベルト未満になると算出した2本目の論文が掲載されたが、著者側は19年1月、累積線量を3分の1に低く評価する誤りがあったと謝罪していた。 「論文撤回という結果になったことは誠に残念と受け止めています」。福島県立医大は撤回を受け、文書でコメントを発表した。宮崎氏の博士号の学位を取り消したことも明らかにした。 |
…No.596615+▽同意なきデータ 伊達市は福島県北部の農村都市で、事故があった第1原発の北西約60キロに位置する。事故で飛散した放射性物質は同市にも及び、一部地域は放射線量が年間20ミリシーベルトを超えると推定され「特定避難勧奨地点」の指定を受けた。市は健康管理対策として、全住民を対象に「ガラスバッジ」と呼ばれる個人線量計を配布。15年8月、ガラスバッジで事故後の11年〜15年に測定した住民の被ばく線量の解析を著者側に依頼した。市が住民のデータを提供した際、データの使用に「不同意」と回答した人や同意書を提出していない人の分が含まれていた。 周知なく発表された論文に住民の一人が疑問を持ち、市へ情報開示請求を始めたことから、問題が発覚し、市議会も追及。データの提供経緯を検証する市の第三者委員会の調査で、市職員が著者側に渡した約6万5千人の外部被ばくデータのうち、約3万4千人はデータ利用の同意がなかったことが判明した。第三者委は20年3月、「個人情報の取り扱いに対する意識を著しく欠いていたことに加え、管理体制が不十分だった」ことが原因とする報告書をまとめた。 |
…No.596625+>被ばく線量過小評価のミスも 確信犯だろ |
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