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浦沢直樹:「マンガ界は過渡期」 日本マンガが“最強”である理由Name名無し22/03/01(火)19:32:49 IP:111.108.*(enabler.ne.jp)No.4050113+ 15日16:34頃消えます  マンガ家の浦沢直樹さんが、マンガ家たちの制作現場に密着するNHK・Eテレの番組「浦沢直樹の漫勉neo」の新シリーズが、3月2日から3週にわたり放送される。2014年に「浦沢直樹の漫勉」としてスタートし、2020年からは「浦沢直樹の漫勉neo」とタイトルを改めて放送されており、これまでさいとう・たかをさん、萩尾望都さん、かわぐちかいじさん、ちばてつやさん、安彦良和さんら29人のマンガ家が登場してきた。浦沢さんは「制作現場を見ることによって、読者のマンガに対する認識が相当変わるのではないか」と感じているといい、自身も番組を通して改めてマンガの魅力を実感しているという。第一線で活躍し続ける浦沢さんに、マンガ界の今後について聞いた。

 ◇デジタルがマンガを変えた 映画館でマンガを見る時代も?

 「漫勉」は、マンガ家たちの仕事場にカメラが密着し、その貴重な映像をもとに浦沢さんが同じマンガ家の視点で対談し、創作の秘密に迫る。新シリーズでは、「弱虫ペダル」の渡辺航さん、「エロイカより愛をこめて」「ケルン市警オド」などの青池保子さん、「宮本から君へ」などの新井英樹さんの制作現場に密着。
No.4050115+ 渡辺さんが3月2日放送回、青池さんが同9日放送回、新井さんが同16日放送回に登場する。各日午後10時に放送。

 浦沢さんは、「マンガ家は一人の世界で描いているから、ほかの方がどうやっているのか全然分からない」といい、「漫勉」で多くの作家の制作の裏側を見ることで発見したことも多いという。なかでも印象的だったのは、「うしおととら」などで知られる藤田和日郎さんの「ホワイト(修正液)の使い方」だと話す。藤田さんは、下書きをほとんどせずにペンを入れ、そこに何度も何度もホワイトを入れることで、線を彫りだすように描いていく。

 「あんなにホワイトを塗ったら、時間がたつとひび割れてきますから、彼の原稿は経年変化にはもたない。何度も消すのは、ほとんどデジタルのやり方なんです。藤田さんこそ、デジタルでやったらどんなにラクなんだろうと思いました。僕らアナログでやっている人間からすると、ホワイトは限度があるので、1、2回ホワイトをかけるのが、修正の限度であると思っている。彼の場合、4、5回塗っていますから。デジタルなら容易なことを遮二無二アナログでやっている、この面白さが作品に表れていますよね」
No.4050117+ 前シリーズでは、「イノサン」シリーズで知られる坂本眞一さんも登場しており、フルデジタル作画の舞台裏が明かされた。

 「坂本眞一さんの作画風景を見ると、あれは映画館で見るクオリティーなんですよ。壁画のようなものを描いている。巨大な画面で見ても見劣りしないようなものをデジタルで描かれている。マンガを映画館で鑑賞するような時代が来る可能性もある」

 アナログとデジタル。マンガを描く側も見る側も、その両面がある中で、浦沢さんは、今マンガ界が「過渡期にあるんじゃないか」と語る。

 「読む時も、描く時も、デジタルというものが相当マンガ界を変えてきている。マンガ家では、アナログにこだわる方も多くて『スクリーントーンがなくなったら引退しようかな』という方もいる。逆にデビューの時から紙に描いたことがない人もいる。僕も自分の作品で最近電子書籍を解禁しましたが、マンガを読むメディアをこれからどうするのか。もしかしたら、今あるタブレットのようなものでは収まり切らない世界かもしれない」

https://mantan-web.jp/article/20220223dog00m200010000c.html