…No.4049965+ ◆活動を始めたきっかけは、生理に関する卒業論文のためのインタビュー調査でした。話を聞いた友人たちが経済的負担について口にし、以前に祖母から生理用品のために生活費を切り詰めた経験を聞いたこともあり、おかしいと声を上げることにしました。署名キャンペーンを始めた後、すべての人の生理に関するニーズが満たされる社会を目指して団体としての取り組みを進めました。 これほど生理に関する動きが盛り上がるのは予想外でした。これまでプライベートな話とされてきた「生理」というトピックが公になるのは大事で、良かったと思っています。一方で、「生理の貧困」への注目からスタートし、「生理用品を買えない、かわいそうな若い女の子の問題」という狭い捉え方で多くの人に受け止められたことは、私たちの活動にとっての足かせになったとも感じました。報道でも生理用品を買えない当事者の話がとても多かったですね。当事者の声には説得力がある半面、かわいそうなエピソードを語らせ、消費してそれだけで終わるような報道にはやはり違和感がありました。 |
…No.4049967+◆「困窮者のみ対象」への違和感 ――「貧困」という面ばかり注目されることはどのような問題があるでしょうか。 ◆生理用品を買えない層にフォーカスするのは悪いことではありません。でも、必需品である生理用品を買えないというのは本来あってはならない極端なケースであり、そのような状況を避けるため生理に関して誰もが利用できるインフラを整備する方向へ取り組むべきだと私たちは考えています。諸外国でも、公共施設のトイレに生理用品を設置したり税率を下げたりという議論がなされています。 しかし日本では昨年以降、困窮している人たちだけに絞って対応すればいいという前提で、動きが広がったように見えます。一部の自治体では窓口に来た人だけに生理用品を手渡したり、「困っている人のためのものです」という説明とともに生理用品を設置したりした学校がありました。 https://mainichi.jp/articles/20220227/k00/00m/040/200000c |