ニュース表4@2020年11月ふたば保管庫 [戻る]

おかしな事業評価手法 〜 日本学術会議、そして民間臨調報告書Name名無し20/11/01(日)21:12:26 IP:111.108.*(enabler.ne.jp)No.3843520+ 12日10:51頃消えます 篠田英朗 東京外国語大学総合国際学研究院教授

ある事業活動を評価する場合、定められた目的を達成したかどうかが、活動の評価基準である。評価者もそれにそって評価をしなければならない。

立案の評価の一部としては、目的の妥当性も評価するだろう。しかし、実施活動の部分を評価する際には、立案された目的が達成されたかどうか、を基準にして、評価をしなければならない。

評価者が、自分勝手に頓珍漢な目的めいたものを持ち出し、それを振りかざして独善的に実施活動を批評するようなちゃぶ台返しの行為は、そもそも評価と呼ぶべきものではない。単なるイデオロギー論争である。

日本学術会議や、新型コロナ対策に対する一部の人々の言説を見ると、「評価とは何か」に関する基本的な理解の欠如、または意図的な拒否、について、深刻な懸念を抱かざるを得ない。
No.3843521+●日本学術会議の評価は本来どうするのか

日本学術会議を例にとろう。日本学術会議法第2条は、同会議設立の目的を、「科学の向上発達を図り、行政、産業及び国民生活に科学を反映浸透させること」と定めている。いわば科学者が十二分に活動できるように側面支援をするのが、日本学術会議の目的だ。

科学の向上発達を図る側面支援を、日本学術会議を通じて行うことが、日本学術会議法が掲げる「目的」である。会員に栄誉を与えることや、会員の既得権益を守ることや、若手研究者の研究時間を吸い上げることなどを強引に正当化する行為は、むしろ日本学術会議法の趣旨に反する。

日本学術会議の運営を評価することは、この目的の達成度を審査することである。目的達成を促進する要素は肯定的に評価すべき事柄であり、目的達成を阻害する要素は否定的に評価すべき事柄である。
No.3843522+私は、日本学術会議の中で共産党系の特定の政治勢力が既得権益を持ち、日本学術会議を通じて軍事目的の研究を禁止する運動などを推進していることを、否定的に評価すべき事柄だと考えている。ただし、私は、共産党員ではないから、そのように言うのではない。学問の自由や天皇の首相任命権とのアナロジーなども、全く関係がない。

●イデオロギー論争に陥った「評価」

日本学術会議法にとっての問題は、その特定の少数者集団の存在が、法が掲げる目的の達成を阻害しているか、促進しているか、だ。軍事研究なるものをイデオロギー的観点から糾弾し、自由に進展すべき「科学の向上発達」を阻害する勢力は、日本学術会議法の目的に反する勢力だと考えるべきだ。

法の趣旨にそって考えることを拒絶し、イデオロギー的立場を優先させる態度は、法をイデオロギーに屈服させる態度であり、法の支配の理念に反する態度である。

http://agora-web.jp/archives/2048784.html