…No.3843046+ でも、ここ数年でそれが変わりつつあります。毎日のようにジェンダー関連のニュースが報じられ、企業統治や投資の世界でもジェンダー格差の是正やハラスメントへの対応が重視されています。「ごちゃごちゃうるせえ」は、もう主流の意見ではなくなりました。そんな言葉に出合う度に、昨年出した対談集『さよなら!ハラスメント』で伺った、精神保健福祉士・斉藤章佳さんの“日本は男尊女卑依存症社会”と、政治学者・佐藤信さんの“教育と淘汰(とうた)”という言葉を思い出します。 やめたくてもやめられなくなっている男尊女卑社会を変えるには、いくつもの呪いを解く必要があります。学校や職場で常態化していたジェンダーバイアスやハラスメントが問題視され、次々と呪いの正体が明かされつつある今、いつまでも呪詛(じゅそ)の言葉を吐き続ける存在は、時代から見放され淘汰される運命にあります。最近私は、そうした淘汰圧を高めるためにも、これから成長する人たちにエネルギーとリソースを割く方が建設的だと思うようになりました。もはや看取(みと)りの心境になりつつあります。 https://dot.asahi.com/aera/2020102900023.html?page=1 |