…No.69964+直感持ちのサーヴァントではありませんが、マスターに何かあったのかも、なんて直感でダヴィンチさんのところに向かいます 最初は歩いていましたが、何故か気が逸り廊下を走り出していました 根拠もないのに、マスターに何かあったに違いないと焦りを抱えて 「ダヴィンチさん、マスターに何かあったんですか?」 「あぁ、コルデーちゃんか...いや、何も問題は無いよ。マスターも帰還する所だ。安心して待っていると良い」 「...本当、ですか?」 「..本当だとも」 なんだか腑に落ちませんでしたが、ダヴィンチさんの工房を後にします |
…No.69965+なんとなくシュミレータールームに向かうと、何故かそこには消えかけの新宿のアヴェンジャーさんがいました 確か彼は人間を心底から憎んでいて、ヒトのサーヴァントは近くことを禁じられていたので、急いで閉めようとしたのですが...襲い掛かってはきませんでした 私に対して何もせず睨み付けるだけで、消える間際の遠吠えは誰かを悼んでいるようで___ 何故彼がカルデアから退去する選択をしたのかは分かりませんでしたが、そこに佇んでいるのは憚られて、結局マスターの部屋で待っていました 数分して、マスターがマイルームに帰ってきました いつものように雑談して、お茶を一緒に飲んで、褥を共にします その最中、ふとマスターは本当に私が愛するマスターなのか、と疑問に思いました。昨日の感覚とは少し、本当に少しだけ違ったから |
…No.69967+翌日も昨日と同じ朝を迎え、ダヴィンチちゃんの元に向かいます 「ダヴィンチさん...あの」 「シャルロット・コルデー、君に見せなけばいけないものがある」 ダヴィンチさんに珍しく真面目な声でそう言われました ああ、やっぱり何かあるんだ。 知りたい でも、この先を知りたくない 知ったら戻れない |
…No.69968+見せなければならない、と言われたのに葛藤をしながらも、ダヴィンチちゃんについていく。工房を閉めて奥の奥、ダヴィンチさんが何やら操作をすると、目がちかちかする程白い廊下が現れます そこをずっと進むと、カルデアのデータベースにあるドラマで見た手術室のような扉の前に出ました 「じゃあ、開けるよ」 |
…No.69969+扉が開いて今はレイシフトしているはずの彼の顔が見えた瞬間、私は全てを理解しました あの遠吠えは、私の愛しい人を悼んでいたのだと 「...ぁ」 「昨日、本物の『マスター』は死亡が確認された。君が訪ねてきた時はここを開ける直前でね。本当に驚いたよ」 「なん、で...なんでこんなことを!」 |
…No.69970+「人理修復の時から、この計画はあったんだよ。7つの特異点を修復し世界を救うなんて、たった一人の普通の人間に出来るとは考えなかった。だけどそこで止まってしまえば世界は救われないままだ。 元々は人理継続保障機関。世界を守ることを至上とする組織だからね。アトラス院に本拠地を変え、ノウムカルデアと名を変えてもそれは変わらない ...ホームズ。君も来たんだ?」 「そろそろだと思ったのでね。コルデー嬢、君にこれを見せようと思ったのは、昨日と今日の二回、同じ理由で来たことだ。違和感が蓄積して勝手な行動を起こされるより、この段階で知ってもらう事で決断を迫ることができるからね」 |
…No.69971+「決断...?」 「そうとも。君はこの事実を知ってどうするか、という決断だ。彼がいないからと退去するか。彼の遺志を尊重して汎人類史を救うまで戦うのか」 遺志...そう言うからには、きっと彼は了承したのでしょう 数拍、呼吸を整える。今まですっかり息をするのを忘れていました。吸い込んだ空気は清浄されているはずなのに鉛のように重いまま、胃に溜まっていくような気持ちでした |
…No.69972+私の答えは決まっています 「...退去します。私が愛した人がいないなら、ここに留まる意味はありません」 「そう、か...私は君の選択を尊重しよう」 「ただ...退去するなら、あの人の腕の中で_」 「それは許可できない。資材にも限りがあるからね」 「そう、ですか」 死ぬ前の願いは叶えられず、あの人の最期を看取ることもできず...諦めに身を浸した私は、自らの心臓に刃を立てたのでした |
…No.69981+ 本文無し |
…No.69991+だわわ、、、だわわ、、、 |
…No.69994+冬のサトウキビ畑が、、、 |