輸出8カ月連続減 7月1.6%減、中国向けは9.3%減
10月22日頃消えます
財務省が19日発表した7月の貿易統計は、輸出が前年同月比1.6%減の6兆6431億円となった。8カ月連続で前年水準を下回った。米中貿易戦争の影響で中国の需要が落ち込み、中国周辺のアジア各国への輸出も減少した。輸入額を差し引いた収支は2カ月ぶりの赤字となった。
輸出相手国として2位の中国向けは、同9.3%減の1兆2288億円となった。中国に対してはトランプ米政権が追加関税の対象を広げる姿勢を示し、中国ハイテク企業を排除する姿勢も続けている。このため、中国の工業生産の伸び率は7月におよそ10年半ぶりの水準となるまで低下しており、日本からの半導体等製造装置の輸出は31.5%減少した。
中国では新車販売台数が7月まで13カ月連続で前年割れとなっており、日本からの自動車部品の輸出も35%減と落ち込みが目立った。
中国に部材を供給する韓国、シンガポールなどアジアの主要国向けの輸出も軒並み減少した。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO48702860Z10C19A8MM0000/
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韓国向けに半導体材料の輸出管理を厳格化した影響は明らかになっていない。政府は7月4日から韓国向けのフッ化ポリイミド、レジスト、フッ化水素の3品目について個別の輸出審査を求めるよう改めた。19日発表の貿易統計は速報で、具体的な品目の状況は29日の確報段階で判明する。 一方、7月の輸入は同1.2%減の6兆8927億円となった。原粗油が1年前より安くなり、輸入量が増えながらも、金額では減少となった。半導体等電子部品も16.8%減少した。 世界との貿易で7月の輸出額から輸入額を差し引いた収支は2495億円の赤字だった。貿易収支は5月に赤字となったあと、6月に黒字に転じたが、7月は再び赤字になった。 |