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アサヒ、スーパードライで続く苦戦 止まない逆風

8月10日頃消えます  かつての“王者”キリンビールを「スーパードライ」で追い落としたアサヒビールが苦しんでいる。アサヒは平成13年以降、ビール類市場でほぼ一貫して首位を走りながらも、大黒柱のスーパードライの販売実績は6年連続で前年割れ。謳歌(おうか)してきたビール類シェア首位からの陥落にもつながりかねない。アサヒは予定される酒税改正も見据え、スーパードライにこだわりをみせるが、飲食店では1杯目からハイボールなどを選ぶコストパフォーマンス重視の消費形態も浸透し、売り上げの半数を飲食店用で稼ぐスーパードライへの逆風は吹きやまない。
 「(国内で製造・消費される)ビールの約半分がスーパードライだ。ポテンシャルは失っていない」
 3月に就任したアサヒの塩沢賢一社長は、今年のスーパードライ販売で、昨年実績比1・5%増という強気の計画を維持する。
https://www.sankei.com/economy/news/190530/ecn1905300054-n1.html

外食機会の多い若者を取り込むため、4月からブランド初の334ミリリットルの小瓶「スーパードライ ザ・クール」を飲食店専用として投入。スポーツバーやクラブで、ボトルからそのまま飲むスタイルを提案し、「ビール離れ」が指摘される顧客層を開拓する。
 また、生ビールを0〜マイナス2度という氷点下の温度帯で提供する飲食店専用の「スーパードライ エクストラコールド」は、よりきめ細かな泡を作る機器に変更し、導入店約8千店のうち6月末までに約5千店で切り替える計画だ。
 昭和62年に誕生したスーパードライは、下落し続けていたアサヒの市場シェアを急上昇させた救世主だった。キリンの「ラガービール」のような苦みのあるビールではない、辛口という日本初の提案と強固な営業力で、飲食店から家庭の食卓までを“銀色”に塗り替えた。平成13年、アサヒはビール類市場でキリンを追い抜き首位となった。
 対するキリンは低価格の第3のビール「のどごし〈生〉」の成長で21年に首位を一度は奪還。だが、アサヒも第3のビール「クリアアサヒ」などで対抗し22年以降は首位に立ち続ける。

 しかし大黒柱のスーパードライは25年以降、販売実績の前年割れが続く。発売30周年を迎えた29年には販促強化を打ち出したが、目標に据えた前年実績の1億ケース(大瓶20本換算)並みには届かず。30年は保守的にマイナス目標を立てたもののやはり未達に終わった。ビールシェアでは昨年48・6%と首位を確保したが、アサヒの塩沢氏が主力商品の落ち込みに危機感を募らせる理由はここにある。
 令和8(2026)年にビール、発泡酒、第3のビールの酒税を一本化するビール類の酒税改正で、来年10月にはビールの税率は下がり、第3のビールの税率が上がる。
 ビール類の中で、アサヒはビールの比率が他社に比べ高いことを踏まえ、塩沢氏は「(第3のビールなど)今の商品全てが生き残ることはない。それなら、ビール中心でやっていきたい」と強調。かつてキリンがラガーに次ぐブランドとして「一番搾り」を出したように、第2のビールブランドを出せば「(社内で)シェアの食い合いが起きる」として、屋台骨のスーパードライにこだわる。

 もっとも長期的にみれば、発泡酒、第3のビールを含めたビール類市場は全体として、食の多様化に伴うワインや焼酎、ハイボールなど他の酒類の人気拡大で縮小に転じている。市場規模は昨年まで14年連続の右肩下がりで、スーパードライ登場前夜の昭和60年と同程度まで縮んだ。
 一方、足元では、キリンが昨年3月に発売した第3のビール「本麒麟」で巻き返し中。今年1〜4月のビール類販売数量の前年同期比の伸び率で、首位に立った。業界関係者は、スーパードライが目標未達を続ける姿に「結局は消費者から見て“新しさ”を感じてもらえるかが大事だ」と、“成功体験”がアキレス腱(けん)になり得ると指摘する。(日野稚子)

ビール離れが深刻

外で飲まなくなったから

売れてるのは第三のビールだけだものな

スーパードライは炭酸強くね

スーパードライって酸っぱくてまずいし

やはりサッポロの黒ラベルが至高

一番絞りが無難に昔のビールっぽい