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慰安婦問題は封印? 「週刊金曜日」社長になった「植村隆」の大放言
 4年半前に朝日新聞を辞め、国内外の大学で研究員や非常勤講師、客員教授に就任。沖縄基地問題では辺野古座り込みの“活動家”もやり、今度は会社社長の植村隆氏(60)である。が、就任会見では「経営者の顔」というよりも……。

 いまを遡ること27年。植村氏は、朝日新聞朝刊で元慰安婦の肉声を報じた。慰安婦報道の先駆けである。

 その元記者が、創刊して25年を迎えた雑誌「週刊金曜日」を発行する「株式会社金曜日」の社長となった。

 就任会見が行われたのは9月28日、東京都内の日本記者クラブ。

 「週刊金曜日」が置かれた状況は、

〈経営的に極めて重大な事態を迎えております。このままでは廃刊の危機もありうるため、経費削減はもちろん、身を削ることも含めて、あらゆる手を尽くし『金曜日』の灯を守り抜く所存です〉(2018年8月24日号)

 と記すほど、崖っぷちである。そんな企業の再建を託された格好の新社長。「リベラルなジャーナリズムの灯火を消してはならない」という思いと正義感から引き受けたという。浪花節、なのだ。会見ではこうした社長就任の経緯や編集方針などが語られた。が、1時間ほどの会見の最後では新聞記事を手に持ち、

「“植村が強制連行説を広めた”みたいな……ふざけるな! ということをずっと言っているわけで、もう産経新聞、そういうことやめましょう。我々は事実に基づいて報道するような世の中を作りましょうよ」

 などと、元記者の地金がばっちり出てしまった。

●ヒラ社長

 会見では、ことさらにカネについて触れていた。「社員の中で一番低い給料にしてほしい」と会社に伝え、交通費などをいかに削っているかを吐露。まさか“メザシの土光敏夫”のつもりでもあるまいが。

  こうした就任会見を、元朝日新聞ソウル特派員の前川惠司氏は、

「植村氏自身が“慰安婦”と“(女子)挺身隊”を混同して報じました。全体の記事として不正確だったことは否めません。それを彼は、“社内の先輩に放っておけと言われたから説明しなかった”と手記に書いていた。誰かを批判する資格などないのでは」

 と冷ややかだし、「週刊朝日」元編集長の川村二郎氏も手厳しい。

「“私の問題は日本のジャーナリズム史に残る”と言ったようだけど、ちょっと盗人猛々しい気がします」

 会見後にあらためてカネの件を訊ねると、メールで、

「航空便代などの交通費、東京での宿泊代は、会社からいただく給与の中で支払います。別途、経費としていただく考えはありません。自己負担です」

 こんな回答。給料が低いので“ヒラ社長”と呼んでくださいともおっしゃる。ずいぶんと滑らかだ。

 ところで、「週刊金曜日」誌上では慰安婦問題を書かないのか。

「私は、自分のコラムであっても、自分の裁判や慰安婦問題については『週刊金曜日』では、一切書きません。もちろん、この種のテーマは、“植村バッシング”と闘う元朝日新聞記者という立場で、これからも書き続けます。しかし、発表は他社の媒体になります。『週刊新潮』に書かせていただければ、幸いです」

 と、さっそく営業をかけてきたのだった。

https://www.dailyshincho.jp/article/2018/10110559/