… |
こうした「東側」の反権力闘争も、西側の市民運動を刺激した。68年は左翼が輝いた年だった。あれから半世紀、左翼は良くも悪くも、おとなしくなった。 かつて、テロが起きれば、極左組織が真っ先に疑われたが、今ではイスラム過激派が取って代わった。 街頭で赤旗のデモに遭う機会はめっきり減った。 リーマン危機を機に、世界経済は30年代の「グレート・ディプレッション(大恐慌)」にも比される「グレート・リセッション」を経験した。だが、資本主義の歴史的危機に、左翼は存在感を示せなかった。米国の「ウォール街を占拠せよ」に始まった反格差デモも、いつの間にか下火になり、ポピュリスト政治家の跋扈(ばっこ)ばかりが目につく。 89年のベルリンの壁の崩壊が、社会主義シンパの気勢を削いだのは事実だ。ソ連・東欧型社会主義の非効率な経済、自由を抑圧した圧政の実態が、体制崩壊で白日にさらされた。「社会主義市場経済」を唱え社会主義の看板を残した中国も、バブル付きの資本主義と、共産党独裁が同居する奇妙な体制になった。 |
… |
左翼は、どこへ行ったのか。ユーロ危機の最中に来日したフィンランドのアレクサンダー・ストゥブ欧州・貿易相(当時=後に首相)の記者会見での説明は、腑に落ちた。 同国で、新保守政党「真のフィンランド人」が躍進したことに関し「欧州では、右翼、左翼という政治区分は時代遅れで、ローカリスト、グローバリストという分け方が現実に近い」と解説した。反EU(欧州連合)、反ユーロ、反グローバル化、反移民の立場が「ローカリスト」。親EU、親ユーロ、親グローバル化、親移民なのが「グローバリスト」なのだと。 確かに欧州に限らず、グローバル化に異を唱える人たちに左も右もなくなった。99年のシアトルでの世界貿易機関(WTO)閣僚会議は、世界中から集まった「反グローバリスム」の市民団体のデモが荒れたが、左翼系が主導していた。近年の欧州での反移民・難民の活動は、右派のポピュリストが活発に動いた。 一昨年の米大統領予備選で、ヒラリー・クリントンと民主党の候補指名を争った自称、社会主義者のバーニー・サンダースの反自由貿易、反グローバリズムの主張は、共和党のトランプに近かった。 |
… |
フランス革命時の国民議会の、議長から見て左側に急進派が、右側に保守派が陣取ったことに始まる左翼、右翼の区分は、もはや時代遅れ、左翼の影が薄くなった所以かもしれない。 生誕200年を記念して生まれ故郷のドイツ南部トリーヤ市に、重さ3トンのマルクスの銅像を寄贈したのは中国政府だ。市議会では、中国の人権侵害などを理由に7人の市議が受け入れ反対にまわった。ちなみに亡命先のロンドンはハイゲート墓地の胸像つきのマルクス墓碑建立のスポンサーは、ソ連だった。 マルクスは、思想の継承者を自任する国家に恵まれたとは言い難い。 https://socra.net/politics/%e3%80%90%e3%81%91%e3%81%84%e3%81%96%e3%81%84%e6%b8%a9%e6%95%85%e7%9f%a5%e6%96%b0%e3%80%91%ef%bc%95%e6%97%a5%e3%81%af%e3%83%9e%e3%83%ab%e3%82%af%e3%82%b9%e7%94%9f%e8%aa%95200%e5%b9%b4%e3%80%81/?r=1 |
… |
習近平氏「マルクスは完全に正しい」 生誕200年で講話
【北京=西見由章】中国の習近平国家主席(共産党総書記)は4日、カール・マルクスが5日に生誕200周年を迎えることを記念する北京での大会で重要講話を行い「(中国の)歴史と人民がマルクス主義を選択したのは完全に正しく、党がマルクス主義を旗印にしたのは完全に正しい」と述べた。 中国憲法は前文でマルクス・レーニン主義を毛沢東思想やトウ小平理論などと並ぶ「中国各民族人民」の指導理念として規定。習氏は「中国共産党員はマルクス主義の忠実な信奉者として、その堅持と発展のために努力している」と語った。 https://www.iza.ne.jp/kiji/world/news/180504/wor18050419040019-n1.html |
… |
マルクスはわるないよ! レーニンに原作レイプされたむしろ被害者だよ! |